ネットショップでもっとも多い悩みが、「ネットショップが売れない!」「ネットショップで失敗した!」といった相談です。ネットショップは参入障壁が低い反面、失敗する人も多いのが現状です。それではこの「失敗する理由」とは一体何なのでしょうか?初心者にありがちな事例を例に説明していきます。
目次
売れない理由1:ネットショップはすぐに売れると勘違いしている
売れない理由2:サイトの見た目ばかり拘っている
売れない理由3:市場調査を行っていない
売れない理由4:お金の使い方を間違えている
売れない理由5:ラーニングコストをかけすぎている
売れない理由6:最初から外注を使っている
売れない理由7:明確なペルソナ設定ができていない
売れない理由8:努力していない
ネットショップの出店はモールから行うべき
利用する仕入れサイトの数を増やそう
ネットショップが売れない、失敗する理由のまとめ
売れない理由1:ネットショップはすぐに売れると勘違いしている
ネットショップを開業して1年も経たずに、「ネットショップが売れない」と悩んでいる店長さんは非常に多いです。まず最初に理解してもらいたいのが、「ネットショップは売れるまでに時間がかかる」ということ。
お店を作ってすぐに売れたら、正直誰も苦労しないし皆ネットショップを始めます。これはどれだけいい商品を販売しようが、どんなにカッコいいページを作ったとしても同じことが言えます。
ネットショップは少しずつ知名度を高めていき、そこからやっと売れるようになっていきます。手法によっては早い段階で結果を出せるお店もありますが、初心者であればまず無理でしょう。
1からのスタートであれば、最低でも1年は売れない時期が続くと覚悟してください。20万、30万と少しずつ売上を伸ばす事はできますが、100万を突破したり500万を突破するには数年はかかります。
最初の内は、人気商品を作り商品構成を整えながら、確実にリピーターを増やしてください。その仕組みを作ることで、自然と売上は少しずつ伸びていきます。
せっかくお店を作ったのに、数ヶ月売れないだけで、「失敗した」「売れないからネットショップ辞めよう」と考えるのはもったいなすぎます。
一気に売上が伸びる事例とは?
中にはネットショップを始めて数ヶ月足らずで、「月商500万」「年商1億」と大きな数字を掴むお店もいます。しかしこういった事例は本当にごく一部。
さらにこういったお店は最初から莫大な投資をして、しっかりとした戦略を持っているのが特徴です。完全な初心者ですと、大きな投資をすると博打になるのでオススメしません。
【事例:モールのランキングに入って売上増加】
私が過去に見たショップですが、最初から「楽天市場」などのランキングインを狙って仕掛けたお店は、早い段階で成果を出していました。これには「商品の在庫費」や「広告費」などに必要な投資をする必要があります。銀行から借り入れを行うか、もともと資金が潤沢な方でないと難しいですね。
やり方によっては最初から売上を伸ばせますが、ネットショップ初心者の場合は、堅実に一歩一歩売上を伸ばしていくのが王道パターンです。季節によって売上が横ばいになったり、落ち込む事もありますが、やるべきことをやっていればどこかで成長していくはずです。
売れない理由2:サイトの見た目ばかり拘っている
ネットショップは見た目がいいに越したことはありません。ページのデザインや画像などは確かに大切です。
しかしそればかりに拘っていると、お店がいつまで経っても売れないままです。特にお店側視点で見ると、画像やページ作りが完璧に行われていると、運営者側が勝手に満足してしまいます。
しかしそれはお店の外側しか見ていないから・・・実際に自分のお店で購入してみて、ようやくお客さんの気持ちが分かるものです。
「商品情報」「購入のしやすさ」などもネットショップでは非常に大切。
どれだけカッコいいページでも、どこに買い物カゴがあるのか分からなかったり、載せなければいけない商品情報が載っていないと、それが原因で売れない理由に繋がります。
見た目は確かにとても大切ですが、それと同時に「情報」や「購入のしやすさ」など、お客さん目線になって作りこむ必要があります。
売れない理由3:市場調査を行っていない
どの仕事にも共通して言えますが、「市場調査」はとても大切です。
・自分のライバル店舗はどこか?
・同じ商品or似ている商品がいくらくらいで販売されているか?
・他のお店に比べて自分のお店の強みは?
・現在市場で人気の商品は何か?
ネットが一般的になった現代は、このような市場調査が簡単に行えるようになりました。パソコンでお客さん目線で商品を探ればいいだけですからね。
市場調査をしていないと、「商品が売れない。」「ネットショップが失敗した・・」といった事態を招きかねません。
お店側が自分の売りたい商品を、自分が売りたい価格で販売していたとします。全く流通していない商品であれば、この販売方法でも通用するでしょう。
しかし既に似ている商品が出回っていれば、お客さんはサービスがよかったり安い商品を購入しますよね。ネットショップで成功しているお店は、当たり前のようにこの市場調査を毎日行っています。
自分のお店だけ市場調査していなければ、どれだけいい商品を販売しても、ライバル店にお客さんを奪われ商品が売れなくなってしまいます。
売れない理由4:お金の使い方を間違えている
私もネットショップを開業して間もない頃、「とにかく売上を上げるために投資!投資!投資!」というような経営戦略を練っていました。
戦略というよりも、ただ資金をザルのように流していただけですね。私の場合は「広告費」にほとんどつぎ込んでいました。
毎月のように売上の30%~40%近い広告費を支払っており、売上が伸びて下がっての繰り返しでしたね・・・・
資金の正しい投資方法を理解する
ネットショップの広告費は一般的に、成長期であれば「20%」程度が良いとされています。確かに広告を全くかけないと、いつまで経っても売れないし、逆に掛けすぎると費用対効果が悪くなります。
20%の広告費をかけながら、後は資金を貯めたり「商品在庫額」を増やしていくことです。
必要以上の在庫額を抱えることはあまりよくありませんが、小売業は「在庫額」が増えなければ売上は伸びていきません。売上に応じて、少しずつ抱える在庫も増やしていき、適正の在庫額を維持するようにしましょう。
私の事例を例に挙げると、広告ばかりに投資しており、売上を伸ばすための必要な在庫を持っていませんでした。そのせいで広告をかけても思ったような効果が出ずに伸び悩みましたね。
【ネットショップの上手な投資方法】
・広告費は売上の20%投資する
・売上と比例して在庫額を増やしていく
・新規出店や必要な時のためにお金を貯めておく
売れない理由5:ラーニングコストをかけすぎている
ネットショップ初心者は、できるだけコストをかけずに運営することをオススメします。ネットは、実店舗のように馬鹿高い初期投資や、ラーニングコストが掛からない所が強みです。
せっかくネットショップを始めるなら、この”強み”を上手く活用することが大切です。そのためにはラーニングコストを抑えて、費用の掛からない運営をして下さい。
最初から費用をかけすぎると、必要な時にお金が用意できないし、ほとんどが無駄金となり消えていくだけです。
無料のサービスを使う
まずコストを抑えるには、ネットショップで使うサービスを無料のものにすることです。例えば出店に関してですが、楽天ですと毎月数万円かかりますが、ワウマであれば「月額0円、初期費用0円」で出店できます。
仕入れサービスも無料で使えるところはたくさん存在します。
ラーニングコストが高いと最初は運営できていても、それが次第に経営を圧迫していき、資金が回らなくなり運営が失敗してしまいます。
「今は払える」と思って費用をかけるのではなく、後々のことを考えて極力費用がかからない運営方法を目指してください。
売れない理由6:最初から外注を使っている
ネットショップには様々な便利なサービスが存在します。
・税理士に経理を任せる
・ページを作成してもらう
・SEOを業者にお願いする
簡単に思いつくだけでも、委託できるものはたくさん存在します。他にもネットショップの商品ページを作ってもらったり、電話代行をしてくれたりと、ほとんどできない委託はないと言えるくらいサービスは出回っています。
ネットショップ開業したばかりの初心者であれば、1人で始められている方が多く、業務の効率化を考えて最初から委託したり税理士を雇ったりする人がいらっしゃいます。
これは無駄な費用が発生するばかりか、その分野で自分の成長を妨げるので、最初から委託するのはオススメしません。
税理士は最初から必要じゃないの?
個人事業主で開業するのであれば、確定申告や経理はすべて自分ですることをオススメします。その分手間はかかりますが、最初から委託すると経理に関する知識が全くつきません。
会計ソフトを導入すれば、税理士を雇うよりかなり節約できるし、必要な<>最低限度の経理の知識も身に付きます。
freee(フリー)は、ネットを通して使えるクラウド型の会計ソフトです。無料で使い始めることができるし、操作も非常に簡単です。
個人事業主の方であれば、経理や確定申告はこのソフト1つあれば対応できます。
SEOやページ作成はどうする?
SEO対策も必要ですが、最初は自分で調べながらやっていきましょう。それこそネットにはたくさんの情報が無料で公開されています。
ページ作成は難しいものも存在しますが、「ワウマ」「BASE」などの無料でネットショップ出店できる場所であれば、仕組みが簡素化されていることがほとんどです。
HTMLなどの知識も必要なく、パーツを組み立てていけばショップが完成できるよう作られています。
HTMLを使って手の込んだページが作りたいのであれば、最初だけ外注してその後は自分で更新できるよう勉強してください。
売れない理由7:明確なペルソナ設定ができていない
「ペルソナ」とは、自社の商品を販売するターゲットのことです。ペルソナではさらにターゲットを深堀していくことで、明確に絞込み、お客さんに対して効果的な販促が打てるようになります。
購入してくれるお客さんの「年齢」「性別」までは理解しているかもしれませんが、「仕事」「年収」「趣味」「家族構成」などを調べているショップ運営者は少ないです。
このように情報を深堀することで、お店の正しい商品構成を作れたり、販促方法などを知る事ができます。
例えばメンズアパレルに限定して話をしますと、「年齢」「性別」しか知らなければ、とにかく紳士服を仕入れて販売するだけになってしまいますよね。
しかしお客さんの「平均年収」や「毎月服にかけるお金」が分かれば、それに合わせて商品単価を設定することもできます。同じ年代であっても、「大学生」と「社会人」では服の好みも全然違いますからね。
ペルソナを調べる方法は?
ペルソナを調べる方法はたくさんあります。まず簡単なのが「SNS」を利用することですね。SNSでお店のフォロワーを増やせば、自然とお客さんの私生活が見えてきます。
他にもメルマガで直接問いかけたり、モールに出店しているのであれば、モールのデータからある程度の情報を見る事ができます。
インターネットを通して、何でもかんでも販売すれば売れる時代は終りました。これからはより専門性の強いお店が強くなっていきます。
しっかり自分のお店のペルソナを設定することで、お客さんが何を求めているのか知る事ができます。ネットショップ初心者には難しいかもしれませんが、少しずつでも考えておくことで、ネットショップに関する知識は高まっていきます。
売れない理由8:努力していない
ネットショップは単純作業です。商品を出品して購入してもらい出荷する。しかしこの単純作業だけに捉われていると、いつまで経ってもネットショップが売れないし失敗する理由にもなります。
まずネットショップを初心者が成功させようと考えるならば、努力することが大切。ここで言う努力とは、同じ事を繰り返すのではなく、常に試行錯誤して新しいことに取り組むことです。
・SALEの内容を変えてみる
・新しい販促の企画を考える
・取り扱ったことの無い商品にチャレンジする
・写真のクオリティーを高める
・モールでランキングインするための商品の仕込みを考える
ネットショップの売上を伸ばすためであれば、どんなことでもとにかくやってみることです。それらの施策がはまれば続ければいいし、手ごたえを感じられなかった場合は、また新しい施策にチャレンジすること。
このように少しずつ改善されていくことで、お店の売上が伸びていきます。最初から何もせず販売していれば、いつまでたっても売れないし状況は何も変わりません。
ネットショップで成功するには、積み重ねの「努力」が必須になります。
ネットショップの出店はモールから行うべき
ネットショップ出店で失敗しないためには、「成功しやすい道」を選ぶことです。最初から難易度の高い自社サイトを始めたり、集客をすべて自分で行うと、挫折する確率が高くなります。
やはり最初はショッピングモールの集客力などを利用して、早い段階で結果をだすことが大切です。ショッピングモールでも少しずつ売上が上がっていけば、モチベーションも高くなるし「頑張ろう!」と思えます。
しかしいつまで経っても売上が横ばいですと、「もうダメだ・・・」「いつまで経っても売れない・・」と悲観的になってしまい、どこかで力尽きてしまいます。
一番成功しやすいモールは?
一番結果が出しやすいモールは、圧倒的に「楽天市場」でしょう。これはおそらく、どのネットショップ運営者に聞いても同じ答えが返ってきます。
ただし楽天は初期費用やラーニングコストが掛かるのがネックです。一番オススメなのは、「ワウマ」「ヤフーショッピング」といった、コストがかからないモールに出店して、そこで売上が立つようになってから、楽天に出店する方法です。
これらのモールで月に数十万売れるようになれば、楽天の費用はペイできるようになります。
ちなみに楽天の出店資料は無料で貰えるので、出店を考えているのであれば、まずはどういったプランがあって、いくらくらいで出店できるのかチェックしておきましょう。
これからネットショップを出店するのにオススメの出店先
これからネットショップを出店するのにオススメなのは、まずは楽天などのショッピングモールです。こういったショッピングモールからのスタートは、自社サイト運営に比べて、売上を伸ばしやすいです。
初動から売上を作れれば、ネットショップへのモチベーションが高まるし、何より気持ちに余裕ができます。自社サイトから始めてしまうと、最初売れないので必ず苦戦します。これによって挫折する人が非常に多いです・・・
自社サイトから作るのであれば、「BASE」が完全無料なのでオススメです。他にもネットショップの出店先はたくさんありますので、興味があればこちらの記事も併せて確認してください。
【関連記事】・【2019年】ネットショップを開設するモール、カートのおすすめ比較!無料出店も!
利用する仕入れサイトの数を増やそう
続いては、ネットショップを運営するなら登録するべきその他のオススメ仕入先をご紹介します。ネッシーは一番有名ですが、併用して他の仕入れサイトも利用するべきです。
利用する仕入れサイトの数は、多ければ多いほど良いです。
たくさんの仕入れサイトを使っていれば、その分商品が豊富に揃うし、目新しい商材も見つかります。下記は私がオススメする仕入れサイトです。
無料の物がほとんどなので、是非この機会に登録して商品をチェックして下さい。
・TOPWHOLE(トップホール)(今後拡大が予想される仕入れサイト)
・【卸の達人】(「美容」「雑貨」「健康系」が強い仕入れサイト)
オールジャンルの仕入れが行えるのが、「ネッシー」です。仕入れサイトの中で大手なので商品数が多く、どんなジャンルの商品も準備されています。さらに個人でも利用できるのが嬉しいですね。
「卸の達人」では、テレビやネットで話題の商品を始め、他の仕入れサイトでは手に入らない商品を仕入れる事が可能です。こちらの仕入れサイトも無料なので登録しておきましょう。
「TOPWHOLE」もファッション系のアイテムが増えており、今後楽しみな仕入れサイトです。
ネットショップが売れない、失敗する理由のまとめ
以上です。今回はネットショップ初心者にありがちな、「売れない原因」や「失敗する理由」についてご紹介しました。
ネットショップは成功しているお店も多いですが、失敗していく店舗も多いです。ただ販売するだけで売れると勘違いしていると、必ず失敗してしまいます。
今回書いた記事を参考にして、自分のお店に何が足りないかを考えてください。簡単ではありませんが、地道に努力を積み重ねていけば、いつか商品がヒットして売上が急成長する時がきます。